活動報告

2016年09月15日

きらら397の産地を訪ねて

組合員理事 豊島静枝

823日~25日にエフコープ産直米「きらら397」の産地である北海道のJA新すながわ、JA南るもい、JAたいせつ、JAあさひかわを訪問し、平成28年度の生育概況の説明を受け、生産者の方々やJAの職員と交流を行いました。

出発前、北海道は相次いで上陸した3つの台風による大雨の影響で農地被害をとても心配しておりましたが、幸いにも今回訪れた産地は被害もなく稲は順調に生育していました。

きらら397の穂
きらら397の穂

<JA新すながわ>
杉本組合長と生産者の大関さんの水田に伺いました。広大な水田や大型のコンバインを目の当たりにし、北海道の稲作の大規模経営に圧倒されました。「きらら397」の水田を見学するとともに、大関さんから特別栽培米の「ゆめぴりか」について話を聞きました。

また、生産者が乾燥した籾を搬入するJA新すながわライスターミナルや同じ敷地内にある米穀貯蔵用利雪型低温倉庫を見学しました。この倉庫は、春先の雪を貯蔵室に蓄え、玄米を低温保管することにより酸化を抑制し、新米の風味を保持する施設です。雪の冷熱を使用することで、使用電力量の削減になり、環境保全型農業の取組みになっています。当日は、貯蔵室にまだ雪が残っていました。


きらら397の生産者 近江さんと組合員理事
きらら397の生産者 近江さんと組合員理事

JA南るもい>
JA南るもいは、エフコープの要望に応える形で今年より「きらら397」の栽培を復活していただいております。生産者の近江さんの水田では、稲穂が首を傾け始めていました。

近江さんから直播栽培米などの試みを聞いたり、試験圃場の見学をしたりし、米作りへの努力を惜しまない情熱を感じました。さらに、「エフコープのために責任を持って米作りをしている。」と心強い言葉をもらいました。


女性部の生産者のみなさんと交流
女性部の生産者のみなさんと交流

JAたいせつ、JAあさひかわ>
上川ライスターミナル()鷹栖工場を見学しました。ここは、平成8年に米穀広域集荷施設として設立され、お米の品質の安定化・均一化が図られています。農家からは、主に半乾(水分量17)の籾が持ち込まれますが、さらに、コンタミネーション防止のため、品種については時期を分け、1日の受け入れ品種は2種類に限定されています。

当日、職員の方々は、今後始まる収穫期を前に荷受けの準備を進められていました。平成27年は、約24,000トンの籾が取り扱われ、これは、精米換算で約16,000トンになります。 


<終わりに>
現在、北海道では幅広い品種が作付され、作付面積上位は、「ななつぼし」「ゆめぴりか」「きらら397」の順です。「きらら397」は、残念ながら減少傾向にあります。今回訪問したどの産地も、土づくりや栽培方法の工夫、農薬や化学肥料を抑えた安全・安心な米作りに取り組んでおられました。

JAの女性部の方々との交流では、農業のご苦労話、後継者問題や米作りに対する思いなど生産者としてのお話だけではなく、北海道と福岡のくらしの違いや無洗米の利用状況の質問など話題は尽きずとても和やかなひと時となりました。最後に、「エフコープの組合員にぜひお米を食べてほしい」とのメッセージを託されました。

生産者の方々には繁忙な中、歓待していただき感謝の気持ちでいっぱいです。今後も大雨など自然災害の懸念がありますが、10月の新米の登場を待ち望んでいます。